【晴天の霹靂(へきれき)の民事裁判 第三回】

次の公判までの間に私の依頼弁護士の所に打ち合わせに行くと弁護士が私に「何故あんな不利な事を言うのか」と言うので 私は「不利、有利の問題では無い、善か悪かが問題である」と言い返したのです。

裁判に関してある本を読むと裁判に入る前に「自分が依頼した弁護士がまずの敵である」と書いてあったが まさにその通りであった。それが後日わかったのであります。それは途中から私の依頼弁護士の言う事が変わってきたので調べてみると、敵側である原告から原告の弁護士を通じて鼻薬が効いていたのでした。

弁護士というのは金でどちらでもくら替えする者です。お金が目的であります。

話は元に戻り、私の依頼弁護士が再度「法廷に来なくてもよい」と言う。依頼人の意思と違い、弁護士本人の都合の良いように考えていたのだ。

私は友人達に言うと、社会的に錚々(そうそう)たる友人達が、それは見に行かねばという事になり、私達夫婦だけでなく夫婦に加える事3名 合計5名で次の法廷に座ったのです。

裁判官も「えぇ!」といった表情をして私達を見る。私の依頼弁護士も驚いてビックリしている。始まると又 私と裁判官が大激論になったのです。そしてやっと私の意が通り、裁判のやり直しになったのです。友人達は黙して手に手に手帳とペンを持ち書くような仕草をしている。裁判官も弁護士もそれを見て何者だろうと思い、気懸かり(きがかり)では無い。

初めの公判の頃は5分や10分で終わっておったが、激論が始まってからは半時間以上の時間が掛かるようになってしまった。それが済み 友人達は法廷の外に出て、「こんな裁判は見た事が無い」と言い興奮気味である。

私は勝ち 負けではない、あくまで、善か悪かである。私は捨て身でかかっておりました。

地方裁判所で同じ裁判を2回もやり直す、これは日本では裁判史上珍しい事だそうです。明石市の嘘を付いた職員は、それから幾ら裁判官が呼び出しても出てこなくなってしまった。明らかに嘘であった証拠になった。

次の公判では裁判官は真実が解ってきたのでしょう。私と激論の末「今日 判決を出しましょうか」と冷静な目をして言われた。私は、これは全面的勝利を確信しました。すると先方の弁護士が うろたえて 慌てて「待ってください、待ってください」と判決を止めたのでした。

裁判官の顔を見ると、初めの頃は私を見る目に剣があったが、今は相手を見る目に剣が出来てきている。ましてや幾ら呼び出しても明石市の職員は出てこない。明石市の職員側「原告」が“嘘”で裁判を起こしている事は間違いがないと、裁判官は確信を持ったのです。

私の依頼弁護士が相手に金で買われたのでしょう、何とか判決でなく、和解に、何とか和解に と必死です。九分九里私が負けていた。その状態が ひっくり返り、私の弁護士も鼻薬を貰った手前どうしても和解にしなければ、判決になれば大変な事になる。それはそれは焦りあがき、あの手この手で和解をしてくれるように頼んでくる。