【無欲で正直者が最後は誠の得をする】

昔の漫才は人の心の浄化をする所があったが今の漫才は叩いたり蹴ったり けなしたり昔と比べれば心の次元が非常に低く話しにならない。

話は変わり、これは浪曲の話しですが昔 私が聞いた浪曲の中に 島津(今の鹿児島県)の殿様が久しぶりに城外へ出られ駕籠で街道を行っておられた。その道中で露店商が物を売っていた。駕籠に乗っておられた殿様が家来に(あれが欲しい、あれを買い求めよ、いくら高くても良い) と言われた。

家来が露天商の所に行き、殿が言われる、商品を指差して(それを買いたいと殿が申されている) その商品の値は幾等かと家来が聞くと、商人は三文ですと言う。

家来が島津の殿様が街道の露天商からたった三文の安い品物を買ったとなるとお家の名誉に傷が付くと思い、家来が露天商の耳元に口を寄せ小さな声で、それは安すぎる、三十両と大きな声で言ってくれ と頼んだが商人は三文でございますと言う。何回頼んでもどうしても譲らない。

家来は(馬鹿な奴だ!) と言って その旨を殿に報告したら「正直者である 後で城に呼ぶように」と言われた。

そして露天商の男は 正直な心を褒められ、その上、五十両の大金を持って買い取って下さったという実話が浪曲になっていた。 もし商人が欲を出して またとない美味しい話と思い家来の言う三十両ですと言っていたら三十両で終わっていた。が あくまで正直を貫き通した結果、正直を褒められたうえ五十両もの大金を頂戴したのであります。人間は無欲で正直である者が最後は真の得をするものだなあ と私は若かりし日にその浪曲を聴いて思った事があります。
今の世の中と全く逆であります。バブルの時は欲を むき出しに金を追い求め贅沢をして、バブルが弾けると破産する者、首を吊る者、夜逃げをする者、殺される者、刑務所に入る者、悪い さまざまな結果が 見えたのでございます。
今の総理大臣、各大臣、国会議員等々 又 東電を初め 各電力会社の社長や副社長や役員など又 大企業のお歴々など どうでしょう。全ての者が嘘つきで不正直です。

犯罪者が服を着て歩いているようなものです。

見れば目が汚れる、聞けば耳が汚れる、現在はそのような状況です。最後は恐ろしい 天罰が当たるでしょう。個人個人にどんな罰が貰いたいのか聞いてみたいと思うのは私だけでしょうか。